昔、日本では3大ハードロックバンドと呼ばれたアーティストがいたそうです。
レッドツェッペリン
ディープパープル
そして、ユーライアヒープ、という3バンドでした。
ツェッペリンとパープルは非常に有名なので、ここで触れるほどの事はないのですが、ユーライアヒープというのは、けっこうマニアックなのと、ややB級感が漂うバンドかと思います。
僕はこのユーライアヒープが大好きなんです。
1973年と1979年のライブ盤、1973~75年頃のアルバム。割と最近のライブ盤も持ってます。
なぜB級感があるかというと、メンバーがコロコロ入れ替わるからです。
例えばリッチー・ブラックモアのいたレインボーは、リッチー以外のメンバーは一人も最初から最後までいませんでした。でもリッチーがいたからそれで満足だったわけです。(当たり前ですが)
比べてユーライアヒープもミック・ボックスというギタリストが結成当初から現在に至るまで在籍しています。ある意味ものすごいですね。ディープパープルで言うところのイアン・ペイス状態です。
ユーライアヒープの魅力は曲がハードということもありますが、どちらかというと聞きやすく極端にマニアックな曲がない、ということにあります。
いちいち比較しますが、ツェッペリンはなんと言っても天国への階段が有名です。個人的にはあなたを愛し続けてとか、アキレス最後の戦いなんかも好きです。ディープパープルだとスモーク・ザ・ウォーターやハイウェイスターなどが有名ですね。ブラックナイトやバーンなども未だにCMで耳にすることもあります。
ユーライアヒープはそういうヒット曲がほとんどないのです。そのかわりどの曲も佳作なのです。そんな中でも割と有名なのはLook at Yourselfくらいです。日本では対自核という名前で当時のピーナッツがカバーしていたそうです。
このバンドの特徴はほとんどの曲にハモンドオルガンが入るのと、コーラスが分厚いことが挙げられます。これがこのバンドの魅力と言っていいでしょう。
あと先日亡くなってしまいましたがケン・ヘンズレーというメンバーがオルガンで、ほとんどの代表曲は彼が作っていました。そのセンスがいいんです。
7月の朝、Circle of Handsなどの長いバラードも良いですね。
ただ例にもれずケン・ヘンズレーも在籍10年でバンドを脱退します。ついでに言えばボーカルのデヴィット・バイロンも早くに脱退しています。こうやって主要メンバーが抜けては入れ替わるのが、B級感を漂わせているのでしょう。
それでもこのバンドは若いメンバーを入れながら、先述の代表曲を演奏して、往年のファンを喜ばせているのです。
僕がこのバンドを好きなのはオリジナルメンバーのミック・ボックスをはじめとするメンバーの誰もが飛び抜けて超絶テクニシャンがいない事だと思います。5人グループなのですが、5人が平等にプレイすることで誰かのワンマンバンドにならない事がいいのでしょう。
ミディアムテンポの曲が多く、美しいコーラス、洗練された楽曲、裏打ちされた演奏テクニックなど、2023年においても聞きごたえのある、素晴らしいバンドであることは間違いありません。既存のバンドに飽きたら一度は聞いていただきたいバンドのひとつです。
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